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人間関係の悩みは、人それぞれ繰り返しがちなパターンがありますよね。今回は、「見捨てられ不安」に関連する話題です。
 
人と楽しく関わることは、わりと好きな一方で「素の自分を見せられない」とか、本当は仲良くなりたいのに、距離が縮まりそうになったら避けてしまって後悔したことがある
 
という人は、チェックしてみてくださいね。
 

見捨てられ不安を抱えている人の特徴

 
「見捨てられ不安」という言葉にピンときた人は、その特徴を知って悩み解消のヒントをつかみましょう。
 

心に不安感が常にある・不安になりやすい

 
慢性的な不安感の原因は、子供時代にルーツがある例が多くみられます。
 
大人に依存しなければ生きていけない幼少時に、「親に見捨てられる!」という恐怖感を体験した子は、大人になってからも不安を感じやすい傾向が。
 
明らかな育児放棄というわけではない、ごく一般的な家庭で育った場合でも、
 
-親が多忙な時期があった(さびしい思いをした)
 
-親が疲れていたり体調不良のタイミングに強く怒られたり拒否された
 
といった体験が子供心に強く残り、その詳細な記憶は忘れていても感情の痛みが「心の傷」として大人になってからも、影響を及ぼしてくるケースが少なくありません。
 

人と距離をとる・仲良くなるのを回避する

 
心の距離が近い相手ほど、失う可能性を思うと怖くなりますよね。
 
子供にとって、大きな信頼の対象である親からの愛を「失うかも」「見捨てられるかも」と、子供心に不安を抱く状況を体験した子は、その記憶を表面的な意識では忘れていても、
 
信頼して裏切られる心の痛みを二度と体験しない
 
ために、潜在的な意識の防御メカニズムがはたらきます。
 
それによって本人も無意識のうちに、せっかく仲良くなれそうな相手を回避する行動が出ることも。
 
悪気はないのに大切な相手との約束を守れない状況になったり、相手の気分を害するような言動が出てしまったり、
 
恋愛のなかでは「つい」浮気をして、信頼関係が深まらない・すぐ別れてしまうパターンを繰り返すことも。それは、
 
傷つかないために距離を保つ
 
という、意識下ではたらく防衛のかたちだということです。
 

感情が乱れやすく衝動的に行動しがち

 
幼少期の命綱である親から「愛されないかも」「見捨てられるかも」と不安だった記憶は、「愛される価値がない」と自分を評価するモトになり、自己肯定感の低さと関連します。
 
一定以上の自己肯定感は生きる意欲をキープするうえで必要なもの。つまり、自己肯定の感情が著しく低下することは生命の安全に関わる大きな問題なので、
 
自尊心を傷つけるような言動をする相手が現れると、驚くほど激しく攻撃に転じることも。
 
同意してもらえない、ちょっと否定的なことを言われただけで過剰に反応して取り乱したり、
 
話し合えば解決するような問題でも、お互いに理解して関係を深めようとするより
 
「関係自体を壊す(別れる)」とか「その環境を永遠に去る」
 
といった極端な行動を選択しがちです。
 

過去のパターンに囚われず現在の真実を見る

 
人間関係で繰り返す問題のパターンは、過去の記憶に囚われていることが原因。
 
今回の話題に似た「仲良くなるのを避けてしまう」「関係が深まる前に別れてしまう」といった悩みを感じている場合、「見捨てられ不安」が関係している可能性があります。
 
見捨てられ不安って、虐待とかニグレクトとか、毒親とかと関係する話じゃないの?
 
自分は特に虐待されたというわけではなく、一般的な家庭で育ったのに、どうして?
 
と思う人もいるかもしれませんが、
 
「親が疲れていたり体調不良のタイミングなどに、強く怒られたり拒否された」
 
といった体験も、子供の心に強烈な感情が残った場合は「見捨てられ不安」のモトとして将来に影響を及ぼすケースもあります。
 
いずれにしても、
 
大切に感じている相手との関係を台無しにするような感情や衝動がコントロールできないように感じるときは、
 
「自分が過去のパターンに囚われているのだな」
 
「過去に傷ついた体験が強烈に嫌だったから、今目の前にいる大切な人が自分を傷つけないか?と、無意識のなかの自分が一心不乱に試したり抵抗しているのだな」
 
と、気づくことが大切。
 
そのように気づくことができたら、過去に囚われるかわりに現在の真実を見ることを選びましょう。