
「断られるのが怖い」「否定されると辛い」と言っていたら、常に受け身の人間関係しか築けないとわかっていても、人から拒否されるのは心痛むもの。
思い切って発言した提案に反論されたり、断られたりしたら、自分の人格まで否定されたような気がしてしまった・傷ついた… というとき、気持ちを前向きに切り替える話題です。
断られるのがコワい・人間関係「常に受け身」を克服する考え方
人に拒まれた時の心の痛みは気のせいじゃなく脳の反応
「拒絶されること」に傷ついてしまうのは、自分だけが弱いわけではなく、実は本当に痛みを感じる反応が脳で生じていることがわかっています。
他人からの拒絶に対して『痛み』を感じるほどに反応してしまう脳の働きは、原始の時代、人が進化して生き残るために役立ってきたということ。
他人からの拒絶に対して「痛み」を感じる=命をつなぐ・種の保存のために必要な反応。
それは、熱いものに触ってしまったら反射的に手を放すように、原始の時代背景では『必然的』とも言える反応だったようです。
昔は厳しい環境下、集団で命を守る必要があった
原始の時代は今みたいに快適な家や冷暖房の設備もなく、厳しい自然環境のなかで生き延びるために、人は集団で生活して助け合うことを学びました。
単独行動で身を守ることは難しい。つまり、人から拒絶されて孤独に生きることは、命の安全が脅かされるくらい深刻な危険のサインとして人類の脳に刻まれたのですね。
その名残が私たちの潜在意識に染み込んでいて、人から「拒否された」と感じることに対して、今の時代環境で生きていても『傷み』を感じてしまう。
現代に生き残っている人々は、はるか原始以来「人から拒絶されないように」賢く生き延びて子孫を増やし、血筋を残すことに成功してきた人々の系統を引き継いでいるわけなので、
拒絶される痛みに対して敏感な感覚を持つ人が多いのかもしれません。
否定が怖いから「受け身の人間関係」を克服する考え方
今の時代は、人と群れなくても命をつなぐことはできる環境だけれど、やっぱり
人から受け入れられたい。好かれたいし、評価されたい。否定されるのは嫌。
それは人の根源的な欲求なので、なかなか消えることはないようですが、扱い方を工夫することはできそうです。
もし今度、誰かに反論されたり提案を断られたりして
「すごく傷ついた」
という気分になったとしたら、それは
「今、相手に断られた」ことだけが痛みの理由ではなくて、
原始時代から続く人類の進化の名残
の影響のせいかも。という思い方を、試してみてください。
昔の時代は、他者からの拒絶は命の安全が脅かされるくらい深刻な危険のサインだったからこそ、大きな痛みを感じるように人の心はプログラムされているのだな、と。
「今、断られた」という事実によるダメージを過大評価しないことで、相手に対しても必要以上の否定感情を持たずに済むことが感じられます。
おわりに
これまでは、傷つくことで消耗していた心のエネルギーも、
「人それぞれ、都合もあるしね」と気楽に考えられたら、気持ちに余裕が生まれてきます。
今回は拒否されたとしても、また別の機会がある
と、前向きなほうへ思考も行動も向かいやすくなるため、有益な可能性が広がりゆく予感が持てますね。